〜哀れの花〜

女が身をよじろうとも、男の掌握から簡単に抜け出す事はできなかった。
「形がよくて、可愛いお尻じゃないか。」
ニシムラは、大きな5指を尻全体に被せ、その上で、右手の親指を美香子の女陰、それも左右の唇が閉じ、継ぎ目になっている部分に押し当てると、上下にねっとり…ねっとりとなぞった。
指の腹で、クレヴァスの長さ、深さ、それに加え、陰唇の“はんぺん”のような柔らかさを確認しているのだ。
「ふひぃィ…ッ、さ…さわる…ッなァ!」
美香子がどのように強がろうとも、やはり自身が女だと実感せずにはいられない。
男には、女の繊細な羞恥がわからい生き物なのだ。
それを、切なまでに叫びたかった事だろう。
縦方向の触診が終わると、今度は裂の中心へ、指を置き、円を描き、ほぐし始めた。
美香子をいたぶるように、時間をかけ、準備運動が続くのだ。
男はむふふ…むふふ…と、微笑を浮かべながら、最後のアノ行為に胸を昂らせる。
しかし、美香子はそれから逃げなければならないのだ。
自由のない肩をよじり、左右の膝をじりり…と繰り出し、芋虫のように前進を試みる。
視界の一点に、女性の存在を認めた。
老眼鏡をかけた老婆である。
この先の庇下のベンチに腰をかけ、読書にふけっている。
決して腕っ節の強い用心棒ほど頼りになるわけではいが、非力な今、彼女にすくいを求めるしかないのだ。
男という男は信用できない。
やはり、最後に頼りになるのは、同性ではなかろうか。
もはや若い女性たちは、ニシムラの出で立ちに恐れをなし、あるいは子供を連れた母親は、破廉恥な行為を見せまいと、そそくさと姿を消していた。
「お…おばあさん…た、助けてください。」
絞り出すような声。
しかし、老婆は耳が遠いのだろうか。
あるいは、声が雑音に遮られる事なく届くためには、まだ少し距離を縮めなければならないのかもしれない。
ジリリ…と3・40cm前進したかと思えた時であった、ニシムラの美香子を掴む手が、彼女を引き、元の場所へ戻したのだ。
「い、いたッ。」
タイルに擦れた、頬や膝が、チリリ…と微かに焼け痛んだ。
(今までの努力が水の泡になるなんて…絶対に、いやァッ!)
美香子が歯をくいしばり、再び前進しようとした時、ニシムラの左右の親指が、ゆっくりと、陰裂の横に添えられたのだ。
ああ、美香子は直感した。
おそらく、男は“アレ”を確かめにくるに違いない。
次の瞬間、ニシムラの指は外に向かって動いたのだ。
それに伴い、美香子の恥裂も目一杯に、開帳した。
「ふざけるなァァ…ッ!」
恥辱か怒りか、美香子は表情を赤くし、気付かぬ間に瞳にじわり…と熱いものがこみ上げていた。
朱艶やかに、淫唇も大きくめくれ、こぶりな襞の造形まではっきりと見える。
大陰唇に包まれ、小陰唇に囲われ、女の大事とはどのように美麗なものなのであろうか。
ニシムラの目は、花の中心で、ひっそりと息をひそめる、窪みに注がれていた。
「あった、あった。これぞ、男を知らぬ女の装飾品よ。」
可憐な膣口の縁に添って認められる、薄らとした半透明の粘膜は、処女の証であった。
一片の破れもなく、生まれもった形そのままである。
そして、女の急所を責めると、どのように鳴くものであろうか。
ニシムラは、包皮に包まれたままの真珠を、人差し指と親指で、強めにつまんだ。
「ひぃ…、ひぃんぎィィ…ッ!」
唐突に、敏感をなじられるものだから、女の身体は悲鳴を上げたようにうち震えた。
臀丘の肉が引きつり、男の目の前にさらされた菊門と膣口が、ぎゅぅぅ…とすぼむ様が明瞭である。
美香子が女として、恥態をさらせばさらしただけ、ニシムラは嬉々とした。
「なかなか、素直な女じゃないか…んん?」
男の指は野太いながら、しかし、的確に小さなお豆を捉えて離さない。
小さな力であっても、女にとっては、万力に挟まれた一つの“あずき”である。
そういった繊細な場所を、慈悲もなく、ぬちち…ぬちち…ともてあそばれ、その度彼女は、発熱に悶えるように、ひぃひぃ…と喘ぐ。
美しい女が犯される様のなんと艶麗で、哀れな姿か。
さらに彼女にとって罪な事は、一度も男を知らぬといった身体であった。
その為、肉体は発狂したかのように、のたうつのだ。
ニシムラは、包皮の上から責めるに飽き足らず、そら豆の皮から中身を取り出す要領で、彼女の皮を絞り、中より微珠を取り出した。
それもまた、ピンク色をした透明感に富んだ可憐な球体。
美香子は再び、膝を繰り出し、肩をよじり、床を這い、前進を始めた。
着衣をはぎ取っただけにとどまらず、文字通り、皮をもひん剥き全てを丸裸にしてゆく。
彼女は、己の肉体の秘められた場所まで、曝され、名状しがたい恥辱から一刻も早く逃れたかった。
と、その時、一人の4・5歳くらいの少年が、ニシムラのそばに茫然と立っていた。
母親の監視下にある子供は、手を曳かれ、どこかに連れて行かれた事を思えば、この子は親が目を放した隙に、奔放に船内を駆けまわっているのかもしれない。
その純粋な眼差しが、美香子の股間に向かっているではないか。
それには、ニシムラはおおいに喜んだ。
同じ男として、悦びを共有できるのだ。
「ほらほら…よく見るといい。獲れたての真珠の綺麗な様…。まだ開発されていないのだろうねぇ…。」
そう言いつつ、男は指の腹で、美香子のお豆を転がす。
「ん…ッあ、ああは…ッん…。」
鐘を打つたび、美香子は悶えた。
彼の言う通り、まだ美香子の肉体は、男を受け入れるほど開発されてはおらず、責められ続けられている肉芽は、半勃ちのままであった。
女の肉体が大人になる過程に立ち会えるなど、男としてこれ以上の悦びがあろうか。
美香子の敏感で清らかな反応は、子供ながらに、男である小さな少年の本能を揺さぶった。
「ここもすごいだろ…?」
そう言いつつ、女の孔を強調した。
「このお姉さんは、まだ男と交わった事がないのだよ。」
続いて、ニシムラは、花弁の奥に垂れ込める処女膜を丹念に、少年に見せるのだ。
「そ…そんな所、子供に見せる場所じゃないでしょォォ…ッ!子供にィ!」
乙女の純潔も恥じらいも、見世物にしてしまう屈辱を奥歯で噛み殺し、美香子は胸に灯る微かな灯を放す事はなかった。


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