〜ウォータースライダー〜
企画課の桜井梨花(さくらい りか)さんが、ミス・クイーン三連覇だった。
先日10日間に渡り、催された社内のミスコンは今年も彼女に決まった。
その結果が社内エントランスに張り出されていた、
【ミス・クイーン桜井 梨花さん。おめでとう!】
と飾った見出しの表彰に男性陣が集い、南さんの話題に華を咲かせていた。
「やっぱり、高嶺の花だな!」
男性三人の溜息と共に、諦めに近い文句が吐き出された。
「僕なんて、桜井さんに嫌われている様なもんだから…。」
その一言が他の二人の興味を惹いた。
「何かあった!?」
「先月…。男三人に社内の女三人で、△△遊園地プールに、行ったんだ。」
そう、うな垂れ、良一(りょういち)は友人6人で遊園地に言った時の事を話し出した。
<以下、話を小説ふうに書く。>
同じ課の山田が、秘書課の宮部智子と仲が良く、互いに三人用意し、男の中には良一がいて、女性陣の中に梨花がいた。
水に濡れるアトラクションとあって、男女共に水着着用で顔を合わせた。
そこに、憧れた梨花の姿に初め良一は驚き、彼女を目の当たりにしただけで、幸せだった。
彼女は上下白を貴重とした清潔的なビキニだった。
そして、その腰のラインの上には、可愛らしい紐が左右に飾ってあった。
問題は、ジェットボートと呼ばれるアトラクションに乗った時。
この乗り物は、二人乗りのボートでウォータースライダーを巡るものである。
客並びの都合、良一は運良く、梨花と同じボートになった。
ボートは楕円で先端が尖った普通の形で、内側は、真ん中に一本、30cm幅の梁が通っていた。
乗り客は違いに向かい合う格好で、その座幅に尻を下ろし、梁に跨る格好になる。
その時、順番がきた。
良一は紳士に梨花を促し先にボートに乗せると、その後を追い乗った。
彼女が座ると、良一の前にハの字型になった梨花の脹ら脛が構える。
僅かに、膝小僧を近づけあう鳥居の向こうには、南さんの水着のクロッチが丸く張っていた。
自然とボートは流れ、スタートした。
「なんだか、ドキドキするね…。」
「はい…。」
彼女は、スリル系の乗り物が好きなのだろうか?
綺麗な容姿と隔たる明朗さが好感に見えた。
始まるとジェットコースターの様に、ボートはコースの最高を目指し、ゆっくりと、坂を吊り上げられてゆく。
頂上にさしかかると、一瞬止まったかの様に感じ、その刹那、ボートは一気に急を下り、コースを滑る。
船自体、頑丈ながら、ビニールに空気を入れ膨らませた造りである故、踊り場に着水すると、激しい水しぶきと共に、
大きく船全体を揺らしながら、乗客を突き上げた。
「きゃあぁぁぁぁぁ―――っ!!」
目の前の梨花は、はしゃぎ叫んだ。
良一も彼女も、ボートの縁に両手を張り、必死に身体を支えていた。
二人を嵐の様な津波が襲い、体を打ち、駆け抜けてゆく。
良一の視界を飛沫の白が埋め尽くし、そして去った時だった。
目の前の女の下半身に水に濡れる黒がりが飛び込んだ。
(えっ!?)
良一は目を疑った。
なんと、梨花の水着のパンティの片方の紐が解け、陰毛の半分が見えていた。
再び、ボートが急を下る。
ばしゃぁぁぁん!!
踊り場に着水し、大きな水飛沫と共に、彼女の高揚した悲鳴が心地よく、辺りを満たす。
二度目の津波が二人を襲い、視界が開けた時には、良一は絶句した。
梨花のパンティは完全に剥がれていた。
辛うじて、水着は彼女の肩尻に踏まれ、波に連れ去られるを、免れていたが、しおれた姿を座幅に張り付かせ、平たくなっていた。
良一はそれがら、どんなふうに、巡り、どんなふうな景色が流れたかも覚えていない。
視線は南さんの股間に結ばれ、草叢の中へと伸びていた。
彼女は少し濃い目だった。
木の葉の茂みが覆い暗くなる事を青葉陰≠ニ呼ぶらしいが、良一の目には梨花の青葉陰の中の花色が映った。
まだ、芽吹く前の薄っすらとして慎ましやかな色彩のピンクであったが、それは女のフリルの断片だと知った。
縦に走り、僅かに綻んだ肉裂の隙間から、襞(ひだ)の頭が尾根の様に続きながら、青葉陰を割く。
草叢は水を被り、濡れた毛の一本一本が肌に纏わりつき、より艶かしく女の証が際立つ。
梨花は、水着が取れている事に最後まで気付かなかった。
良一は、彼女にその事を言うか、言うまいか、散々と悩みながら、遂にボートはピットに戻ってきた。
並ぶ客の目に南さんの姿が曝され、一斉に男達の色変わりな歓声が湧いた。
その異変に気付いた南さんも辺りを見回し、自分の事とは思わずに不思議そうな表情をした。
梨花が良一の視線に気付く。
「ねェ、田村君、何見てるの!?」
客の中には、柵から身を乗り出し、彼女の大事を覗こうと試みる輩もいた。
梨花も男性達の視線をなぞり、行き着いたのは自身の股間であった。
そこには着衣が無かった。
女の最もプライベートな場所があられもなく曝け出されていた。
そう言いながら、良一はまた溜息をついた。
「慌てて、水着を着けたけど、彼女、直後に一人で帰っちゃって、あれから、口も聞いてくれないんだよ…。」
そう言うと、両側の同僚は、腕を良一の肩に絡め、慰め口調だった。
「いいじゃないの!普通は見れないものが見れて。」
「そうそう、別に良一は悪くないし!」
「それで、もう一度…、何が見えてたんだっけ!?」
わざとらしく、右側が聞き返した。
「えっと、梨花さんの…オマ○コ…。」
がははははは…!!!
下品な笑いが社屋の廊下に響いた。
その時、角の出会い頭で偶然、桜井梨花と、ばったり会った。
彼女は良一を見るや、憤慨した表情で、視線を逸らした。
「おおっ!噂をすれば…と、いうやつだな!」
すると、男達はやらしい視線を彼女の後姿に這わせた。
完。