〜DVD〜



あの日以来、金田は姿を消し行方をくらませた。
後日別件で立浪義明が逮捕され、あの日、それから何が行われていたのか、供述から明らかになった。
実は金田は内心、随分前から浅岡結香をねらってい,
・その金田が立浪を使い彼女を襲った。
・そして以前から、金田と立浪は互いに交流があった。
・今回の事件は、事前に仕組まれた事であるとの事。
慎太郎が現場に着いた時には、二人の姿はなかった。
一体どこに消えたかというと、施設の裏方の方に6畳程のトマソン地帯がある。
トマソン地帯とは、建物の改築などの時に生じた無意味な空間であり、当時そこは、何にも使われていたかった。
その為、人が出入りする事がない。
裏方のバイトだからこそ知っている金田の秘密の隠れ部屋であり、そこで、以後の続きが行われていた。
結果、慎太郎が現場に着いたのは三人が去った後だったのだ。
立浪の供述では、その部屋で計10時間に及び浅岡結香を監禁、レイプし続けていたという。
金田が8発。立浪が9発。
30分おきに打ち出される男達の精液は彼女の胎内を白濁に染めていた。
女が許しを請い、助けを求めても誰も来ないことを知っている二人は一人の女の肉体を弄び続けた。
しかし、立浪の逮捕により終焉を迎えるかと思えた今回の一件には続きがあった。
浅岡の姿もまた、行方がわからなくなっていたのだ。


数日後、浅岡結香が無事に保護されたが、事件の残り火は、さらにそこから数ヵ月後に燃え上がった。
事の発端は一本の裏DVDが話題に上がった事であった。
裏DVDとは、普通のアダルトDVDと違い、男優、女優の局部にモザイク処理が施されていない違法物である。
しかし、今では、そういった裏DVDの取り引きはインターネットを経由し、地下サイトとで横行し、その市場は計り知れない程に規模は拡大の一途を辿っていた。
その規模に比例するかの様に利用客も膨大に存在した。
ある日、大学内で、男友達の間で、互いに貸し借りされながら、コピーされたDVDが慎太郎の所にも回ってきた。
「これ、おすすめ…。極上の女優の局部が丸見えだぜ!」
そう言われ手渡された。
その作品は、今巷で話題になっているものらしかった。
裏物DVDを紹介する専門誌では売り上げ、内容共に早くも今期No.1確定的と飾ってあった。
その雑誌の短評に目をやると映像元はインターネット動画配信【クロフネ】であり、そこで火がつき、裏DVDを宅配するメーカーや業者もダウンロードしたものをDVDに焼き、販売していた。
「気にするなよ…みんな見てるんだから。」
と、言われ慎太郎は、その友人から受け取った。

家に帰ってデッキでDVDを再生する。
すると、いきなり画面に逃げ惑う女性の波打ち、揺れ動く乳房が映った。
そこから次第に下方に下り、ヒップからスラッと伸びた美脚ラインがアップで舐められる。
モノクロの映像の中で、胸と尻が目まぐるしく交互に入れ替わる映像がオープニングとして流れてきた。
「リアルだな…。」と、慎太郎は無意識につぶやいた。
画面には女の首から上はまだ映らない。
悲しげなメロディが流れており、オープニングのラストにタイトルがゆっくりと画面に浮かび上がってきた。
【逃げ惑う陰唇。肉棒をぶち込め!!】
画面一杯に映し出されたタイトルが消えると、映像は急にカラー画面へと切り替わった。
小柄な全裸の女性がそこにはいた。
カメラが女性の背後から近づき、ふくよかなヒップラインを追いかけ、臀丘をアップで映し出す。
必死にカメラから逃げようとする女性は、12・3畳程の一室内を駆け回っていた。
その周りには6・7人の男が部屋の壁を背にする様に立ちはだかっていた。
男達も上下ともに全く着衣を身につけておらず、己のマラをぶらりと股間から垂れ下げていた。
どの男もみな背が高く、身長190cm以上はあろうか。
女体を取り囲む様に男の肉林は彼女を追い詰める。
カメラは迂回しながら逃げ続ける女性の顔にゆるやかに詰め寄り、その焦点を向けると、遂に女性の容貌が映し出した。
一瞬、慎太郎は自分の目を疑った。
それは、浅岡結香であった。


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