天井から注ぐ柔らかな黄色い光が、彩加の肌を照らしていた。
脱衣所の壁が、生き物のように、ぐらり…ぐらり…とゆっくりと回っている気がする。
「あれ?なんだろ?ひょっとしてクスリが残っているのかな…。やだなぁ…。」
しかし、どうした事か、彩加の胸の頂きに、疼くような刺激が溢れ出てとまらない。
「あ、あはぁ……ん…。」
必死に自制するも、唇の隙間から喘ぎに似た吐息が自然と漂うのだ。
そうして、乳首はあらん限り勃起したではないか。
身体が火照る。
誰もいない我が家の脱衣所で微かな欲情を覚えるなど、どう説明すればよいのか。
困惑しつつ、彩加は思い直した。
そうよ、気にしても仕方がない事もある。
顔に出来たニキビのように、時間とともに、何事もなかったように明日を迎えるのではなかろうか。
「出来れば、クスリなんて吸いたくなかったのに…。ばか…ッ!」
彩加は、年甲斐もなく、幼女のようにむくれた。
そして、風呂に入る支度をしている事を思い出し、ミニスカートのチャックを開け、床に落としたのだ。
その手はそのまま、パンティの腰に回るゴムにかけたのだ。
阿久沢たち男3人は息を飲んだ。
そればかりではない。
茜も驚きからか、茫然とした表情のまま彩加を見つめているのだ。
彩加は立ち上がると、ミニを脱ぎ、シートの上には、まるでシャンプーハットのような白い布地が輪を描いた。
彩加はショーツもやはり、クリーム色を基調としながら、しかし、腰から股間に向かい、黒とピンクのカラフルな模様が帯となり、可愛らしく鮮やかであった。
今、そのパンティのゴムに彼女自身の指がかかったのだ。
「ちょっと…この娘どこまでいくの。」
茜の指のあったタバコは、ずいぶんと長い灰を稲穂のように募らせ、まだ裾の白紙を焼いていた。
「黙ってろ、茜。どこまでだっていいじゃねぇか!へへ…処女かどうか確かめるっていう話だろ?」
「そ…そうだけど。すごいわね…。」
人間が自身の理解を越えた景色に出会うと、どういった感情が湧きあがるのだろう。
感動、恐怖…あるいは狂って笑いもするのだろうか。
すくなくとも、茜は無感情のまま微動だにしなかった。
あるいは、この先の狂気への期待なのであろうか。
彩加はやや前傾姿勢になり、親指はゴムの内側に滑り込み、手首が、つつつー…ッと下がり始めた。
ああ、まず臀部がさらされた。
メロンのように綺麗なカーブ線を持つ臀丘の上を、パンティの布は、わだかまりを重ねつつ、高度を下げるのだ。
前はどうだ、パンティの上辺から、まるで競うようにさらさら…と草叢が顔を出す。
そして、ショーツが腿を抜ける段階になると、ようやくクロッチと股間が乖離の時を迎える。
最後に彩加は、片脚を上げ、腰をひねりつつ、パンティを脱ぎ払ったのだ。
「ちょっと、ヤバくねぇか…。」
堀越が周りを見渡した。
花火の観覧の場で、高校生の女が全裸になっているのだ。
周囲に変に思われる事必死であろう。
堀越は、夜風対策に持参していた、自分の上着へ手をかけ、遮蔽を作ろうとした。
が、茜がそれを押しとどめた。
「さっさと調べちゃおうよ…。そっちの方が面白いでしょ…!それに…。」
茜は周りを見渡した。
「私たちの近くの見物客ほとんど男だから、通報されたりする可能性は低いかも…。」
それは、彼らにとって幸いな事柄であった。
会場には確かに女性の姿もあるのだが、彼女たちの目に認められるには、いささか距離がある。
茜は彩加の横へ付き、なだめるように声をかけた。
「ごめんね〜…彩加、ちょっとだけ脚を開いてくれるかな〜…。」
相変わらず、彩加の瞳孔は焦点がはっきりとしていないふうがある。
しかし、時折、可愛らしく「うふふ…。」と微笑むのだ。
多少、強引に彩加の両腿を広げると、火事見物の野次馬のように男たちは、頭を下げ、彩加の股間を覗かんとする。
「見えたッ、すごい…ッ!彩加ちゃんのアソコ綺麗だよ。」
ついに女の証が曝された。
茂みから伸びる恥溝は、股間を二分し、双臀部の隙間へ流れ込む。
途中、僅かに肉裂の隙間が開き、もつれたような、襞の束の一部がこぼれている姿が、また扇情的ではないか。
「ちょっと待ってなさい。」
彼女の口調は腕によりをかけ、料理をする時のようであった。
茜が両手の指を彩加の割れ目に丁寧に添わせると、男たちは息を飲んだ。
そして、無慈悲にも、その指は外へ、大きく開いたのだ。
秘められた乙女の粘膜は互いに媚び、まるで密着したお餅を分かつようにねばり、くぱぁぁ…と開帳に至った。
女陰の見本のように綺麗な形をした肉襞の内側は、ねっとりとした朱色の花弁。
その中心には、風呂の排水溝のような閉じた窪みがある。
「阿久沢、ケータイッ!」
茜の言葉に急かされ、阿久沢は彩加の両腿の間へ携帯電話を差し込んだ。
カメラのレンズは、彩加の股間を逃がす事なく見上げ、興奮抑えきれぬ彼の指はしっかりと撮影ボタンを押したのだ。
周囲の歓声にかきけされそうなくらい曖昧であったが、撮影音は確かに聞こえた。