〜夏の惜別〜

彼女の視線も俊平の言いたい事を汲んだものであった。
「先生ね、今月で家庭教師辞めちゃうんの。来年の春に大学を卒業するし、そうしたら、結婚するんだ。」
「え・・・それじゃ…。」
「もう、婚約してるの。」
俊平の身体の中心を熱せられた鉄パイプがガツン!と殴った。
(僕が我が物顔で姦していたのは、婚約者の身体だったのか!?)
そう思うと、裸体にバスローブ一枚を羽織る詩織の姿は、改めて、淫靡で一層艶めかしく見受けられた。
「今、彼はサンフランシスコに滞在してるんだけど、来春日本に戻るの…。そうしたら、どうしても一緒になろうって言うから。」
詩織の口調は穏やかなものだった。
「だから、最後に俊平君に会えて自信を持ってもらえたって事は、今までの決着が全部着いたって事と同じなの。ふふ…。」
そう言いながら、詩織は「ありがと!」と続け、手を俊平の腿へ乗せた。
その時、指先が偶然、肉棒へ振れたのだ。
「ああッ!」
俊平は声を上げた。
詩織も声の代わりに、息を飲み、驚きを見せた。
俊平の一物は詩織が婚約中だと聞いた時から、勃起し出していたのだ。
「わあ!すごい性欲!」
詩織の指がバスローブの上から隆起を撫でた。
「さすが若いって驚きね!」
詩織は言いながら、俊平の腰紐を抜き取った。
すると、前が肌蹴(はだけ)、たくましい肉の塔が姿を現す。
「さあ、ここに寝てごらん!」
そう詩織に促され、俊平は再び平らなソファに真ん中へ横たえた。
すると、詩織もバスタオル脱ぎ、裸になるとソファに上がってきた。
「今日は俊平君が私の期待に応え、自信を付けてくれたから。」
そう言いながら、詩織は俊平を跨いだ。
「これはそのお礼!」
すると、膝を折りながら、尻を下ろすのだ。
両脚をM字にすると、下腹部に屹立する肉棒を手繰り、自らの秘穴へとあてがった。
むにッ!とした媚びた感触が互いに触れ、詩織の膣口はペニスの先端へキスをした格好になった。
そのまま詩織が尻を下ろすと、肉のわっかが先端より覆い被り、ぐぷぐぷぐぷ…!と男の根本まで下りたのだ。
まるで、焼けたチクワの穴へペニスを通す感覚があった。
尻の両丸みが、俊平の上へ乗る。
詩織は手を自身の膝に乗せ、用でも足している格好になると、屈伸を始め、下半身を上下させ始めた。
彼女の括約筋が硬質しているからだろうか、バックから使用していた穴と比べると、熾烈な収縮が肉棒を責める。
それが相手のペースで上下するものだから、少年には耐えきれない。
(夢みたいで嬉しいけど…。でも!でも!)
一瞬にして果ててしまいそうで、名残り惜しい思いが拭えない。
震え出しそうな全身を押し殺し、唇を真一文字にくくる。
それでも、詩織の抽送が、ずちゃ!むちゃ!むぷッ!と空気と粘液を巻き込みながら男を悩ませるのだ。
「ほうら、そろそろイッちゃいそうでしょぉ?」
詩織は上下の最中、俊平を見つめながら微笑んだ。
直立姿勢の彼女の上体で、胸元は豊かな双乳をあらん限り波打たせ揺れる。
(もっと先生と繋がっていたい!もっと他人の婚約者の肉体で溺れていたい!)
俊平の表情は苦悶を浮かべながら懸命に抗っていた。
「ああ…ッ!うふん!ほうら…ぁぁ…観念しなさい!」
そう言うや、詩織は下腹部へ力を入れた。
女の搾圧は増し、上下のスピードが加速する。
「あはぁん!はぁん…はぁん!はぁん、はぁん・・ああッ!」
詩織は可愛らしい声で喘ぎ、その肉壺は男の最後を促した。
「…ふゥッ!」
その健気な姿を見ながら俊平は二度目の昇天を果たした。
視線を彼女との結合部へ向けると、痙攣する肉塊を詩織の下穴が目一杯に頬張り、彼女の分泌物と、俊平の吐瀉物が混ざり合い、ヌメヌメとした壺の粘膜が、男の表層を滑っている。
「ふぅぅん!はひぃぃ…!あああッ!あああッ!!」
しかし、詩織の下半身は止む事なく、少年の全てを受け止めんと交渉を重ねる。
女の中心は灼熱を帯び、優しく、淫らに、そして美しく女を見せた。
バッチン!ズッチン!と臀部にお肉が墜落する。
「せ…先生、ぼ…僕は…!」
俊平は制止を促すが、詩織は止まらない。
上気し彼女の表情は紅く染まり、眉間にシワを寄せた時だった。
「ひッ…!イクぅ!!」
彼女が小さく囀(さえず)ったのだ。
抜き差しが止むと同時に、詩織は全身をブルブルブル…ブル!!と震わせた。
そして二人は肉体の快楽を共有したのだ。
「ごめんね。先生、実は上が好きなの!」
そう赤らめて笑いながら、手櫛で乱れた髪をかき分けた。
詩織が呼吸する度、豊満な胸の膨らみが大きく上がったり、沈んだりしていた姿が印象的だった。
先端の朱の突起が、俊平を褒め称える様に、ツンとせり勃(た)っていた。
俊平が両手を差し出すと、詩織も上体を屈め、乳房を差し出した。
最後に少年は掌一杯に、豊満な肉房を揉み、彼女に全てを包まれ、夢心地を漂っていた。


9月1日。
俊平は新学期を迎えた。
少し大人びた身体に、いつもと同じ制服をまとう。
鏡に映る自分の姿がなぜか自分ではないように思え、一か月ぶりの制服の着心地はいくらか違和感を覚えた。
心辺りがあるとすれば、中江詩織との出会いであった。
一つの出会いが少年を大人にさせた。
今も詩織の肌の温もりや柔らかさが、掌に染みついている。
「俊ちゃん、何してるの〜?早くしないと遅刻するわよ!」
階下から母親の急かす声が聞こえた。
「そうだ!今日からまた授業の毎日が始まるんだ!」
俊平は気合を入れ、自身の頬を叩いた。
詩織の幸せを心から願っている。
読み終えた物語を閉じる様に、一つの自分の気持ちに終止符を打った。
出かける時、玄関に母親が見送りにきて、提出する通知表を手渡した。
(美術の評価は、もう気にならない!)
新学期を迎えるにあたり、俊平には大きな目標が出来た。
―同年の恋人を作ろう!―
同じ思いを共有できる人が欲しい。
きっと詩織さんのように、自分には自分に相応しい相手がいるはずである。
そう心に決め、俊平はドアを開いた。
残暑と呼ぶにはまだ厳しい夏の朝日が俊平の肌を焼いていた。


完。

                                                                     

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